2012年9月17日月曜日
面白い記事を見つけました。
「ヒット商品を生む秘訣」
佐藤可士和(クリエイティブディレクター)
【記者:ヒット商品を生む秘訣のようなものはありますか?】
商品の本質を見抜くことが肝要です。
本質を見抜くとはある表層だけではなく、
いろいろな角度から物事を観察し、
立体的に理解するということです。
そのためのアプローチは様々ありますが、
中でも僕が最も重要だと思うのは、
「前提を疑う」ということです。
これは僕のクリエイティブワークの原点ともいえる
フランスの美術家、マルセル・デュシャンから学んだことです。
20世紀初頭、皆が一所懸命絵を描いて、
次は何派だとか言って競っている時に、
デュシャンはその辺に売っている
男性用の小便器にサインをして、
それに「泉」というタイトルをつけて、
美術展に出したんです。
キャンバスの中にどんな絵を描くのかと
いうことが問われていた時代に、
いや、そもそも絵を描く必要があるのかと。
見る人にインパクトを与えるために、
敢えて便器という鑑賞するものとは程遠いものを提示して、
アートの本質とは何かをズバッと示した。
つまり、そういう行為自体が作品であると。
【記者:まさに前提を覆したのですね】
そうです。ただ、必ずしも前提を否定することが
目的ではありません。
1度疑ってみたけど、やはり正しかったということも
十分あり得るでしょう。
大事なのは、「そもそも、これでいいのか?」と、
その前提が正しいかどうかを1度検証してみることです。
過去の慣習や常識にばかり囚われていては、
絶対にそれ以上のアイデアは出てきませんから。
あと一つ挙げるとすれば、「人の話を聞く」ことが
本質を見抜く要諦だといえます
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