2012年10月23日火曜日



「発見の10項目」

 今、日経新聞の”私の履歴書”で根岸さんが執筆されているが、素晴らしい内容なので、東京で開発に苦労してる息子にメールを出した。

 発見の遠因、原泉は”ニーズ”、”願望”が大切と有る。福島県は3.11大震災の地震、津浪、原発事故汚染、風評で古里から遠方へ避難して仮暮らしを余儀なくされておられる方が多くいる。
そのような方々が”ニーズ”、”願望”を見出し、明日への新たな発見に進むのはかなり困難と思われるが、先ごろ来日された、ダライ・ラマ法王の講演内容は勇気付けられる。現状から逃避するのでは無く、直視し、楽観的に未来を見据える心構えを示唆してる。

 「避難してる困難な状況で平和な心を作っていくにはどうしたらよいか、」という質問に対し、
 法王は、「知性を使い、現実を直視することで心の平和が得られる、」と答えた。
 「心が平和になれば、勇気と決断力という内面の力が増し、物事を前向きに、バランス良く捉えられるよ うになる、」と語った。

 「ここでは放射能の脅威が広がっていて、幸福感が得られない、 」と述べた。
 法王は言った――「そうしたケースでは、私はいつも、悲しみを分かち合います。私たちには人間的知性 が備わっているので、同じ人間社会に属する社会的な動物として、苦しみのなかにいる人々を助けるこ とができるのです。あなたは一人でない、全人類があなたに味方しているといつも考えるようにし  なさい。不幸は、恐怖と無力感から生まれるからです」。

 法王は、「この世の主だった問題は、十全な現実認識能力を持たない人間が人為的に作り出したものだ、と言った。「現実を認識せず、問題を一方向からだけ捉えようとすれば、問題に対処するアプローチは非現実的なものになります。問題に対処するには、それを全体的な観点から見直す必要があります」。

2010年のノーベル賞受賞者 根岸英一 博士

NHKスペシャル「2011 ニッポンの生きる道」

 「悲観的な議論からは何も生まれない。前を向いて建設的に考えるべきだ」という博士の前向きな言葉から、番組は始まる。

 そしてニッポンが今も保持する「強さ」を確認しながら、しかし世界経済が大変革期を迎える中で「安くていいモノをこつこつ作ってさえいれば報われる」というこれまでの発想を根本的に変える局面にきていることを指摘。

 現場の取材を織り交ぜながら、どんな転換をしていくべきか専門家が具体的に提言していく。
そして就職難に直面するなど未来を描けない若者にも、根岸博士が熱いメッセージを送る。



①もともとの”ニーズ”がある。
②あるいは”願望”がある。
③どちらか、あるいは両方が元となって、実現、あるいは解決のための

  ”作戦”を立てる。

その作戦を膨らませたり、ブラッシュアップしていく過程で、
④”知識”や

⑤”アイデア”や
⑥”判断”などが詰め込まれ、

⑦”意志力”や

⑧”不屈な行動力”がその推進エンジンとなる。
⑨そうやって発見へ向けての”探求が、系統立てられ、進化していく。”
⑩最後に、偶然性による”セレンディピティ(幸福な発見)”があって、
  初めてまたとない価値のある「発見」という形になる。




「もう一度人生をやり直せるならどうしますか?」

根岸博士は一瞬微笑んだ後でまるで若者を説得するかのような勢いで話し始めた。

「私の人生は幸せなものだった。失敗も多いがうまく行ったことだけを覚えている。こんな楽しいことは無い。


 発見が楽しい。発見に出会った私の研究室の学生は本当に体が震えていた。
それでお金をもらえる。好きなことで飯が食える。

 やり直せるなら、もう一度この人生をやりたい。私には食糧問題、資源問題、環境問題を一挙に解決する研究アイデアがある。その研究をやりたい。ぜひとももう一度この人生をやりたい。」


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