2013年2月19日火曜日

以前、NHKで放映されました。日系人でありながら、アメリカ人として勇敢に参戦し、捕虜と成ったが、人間の尊厳を忘れない武士道の日本人がそこにはいた。感動し、涙した。彼らの素晴らしい作品が福島で展示される。是非とも観に行きます。

【会期】 平成25年2月9日(土)~3月11日(月)
【会場】 こむこむ館
【主催】 こむこむ館、NHK福島放送局


1943年1月28日、日系人による連隊規模の部隊が編制されることが発表され、強制収容所内などにおいて志願兵の募集が始められた[3]。部隊名は第442連隊である。

その国の国民になったならば、その国に忠誠を尽くす。たとえ差別を受けても、蔑まれても。恥ずかしい姿を晒したくない。




尊厳の藝術展―The Art of Gaman―
開催中
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平成24年は日系人の強制収容から70年の節目を迎えます。この機会に、太平洋戦争中アメリカ西部で強制収容された日系人が制作した美術工芸品を集めた展覧会を開催します。困難の中でも人間の尊厳を失わなかった日系人の作品を通じて震災から復興する日本と日本人を見つめる機会としたいと考えます。
2012年5月11日


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尊厳の藝術展―The Art of Gaman―


はじめに

太平洋戦争中のアメリカ合衆国で日系アメリカ人の強制収容が始まって70年の節目を迎えます。本展覧会で紹介する作品は、砂漠等に建てられた強制収容所の中で、限られた材料と道具をもとに作られた美術工芸品や日用品の数々です。作品に施こされた見事な装飾や優れた造形からは、生活を少しでも豊かにしようとする日系アメリカ人たちの尊厳が感じられます。本展を通じて、厳しい環境の中で優れたものづくりに取り組んだ日系アメリカ人たちの“不屈の精神”や“創造性”に触れていただければ幸いです。主催者

本展について

この展覧会タイトルから皆様はどのような内容を想像されるでしょうか。ここに展示される作品は、ほとんどが大家の作品でもありませんし、贅沢な材料で作られたものでもありません。これらは、第2次世界大戦中に強制収容された日系アメリカ人たちが、収容所での厳しい生活環境の中で、道具から材料にいたるまで創意工夫をこらしながら、精魂込めて作り上げた品々なのです。<br>我が国は世界に誇れるすばらしい技術を持っていました。一例をあげれば、戦国大名が覇権を競った時代に、種子島に伝わった鉄砲を国産化して量産できるだけの潜在的な力がすでにあったのです。そのような技術は平穏な江戸時代にさらに発展して、明治時代の殖産興業や第2次世界大戦後の驚異的な復興を支えた下町の職人たちに受け継がれました。また、日本画や伝統工芸品などにも洗練された技術が継承されています。しかし今、そのよき伝統に陰りが出てきています。豊かな時代の中で便利な道具機器に恵まれた私たちは、東日本を襲った大震災を経験して、高度文明の意外な脆さを知らされました。我らの同胞が70年前に、厳しい生活の中で、粗末な素材から手作りで生み出したこれらの「心のこもった」作品は、現代の私たちが忘れかけている何かを伝えてくれているように思います。<br>薩摩雅登(日本展監修 東京藝術大学教授)

               第1章生活に必要なもの アメリカ西海岸沿州で生活していた12万人以上の日本人移民と日系アメリカ人は、1942年2月の大統領令9066号によって、家や家財道具を整理するひまもなく、手荷物ひとつで強制収容所に送られました。内陸部の砂漠の中など世間から隔離された収容所内の住宅は「バラック」と呼ばれた粗末なもので、個人のプライバシーもない狭さで、砂塵などが吹き込むこともありました。その中での最初の頃の生活は必要最低限の家具と食事だけが保証された貧しいものでした。そのような環境の中で、人々は乏しい道具と材料を使って机、椅子、籠、棚などの日常の生活に必要なものを作っていきました。しかし、そのような質素な生活用具の中にも、大きさや形が工夫された籠、それぞれに個性的な棚や引き出しなどに、創意工夫と丁寧な作業という「ものづくり」の原点が認められます。



          第2章 生活を彩るもの  人々は柵や鉄条網に囲まれた強制収容所の外に出ることは原則としてできませんでしたが、収容所内の移動は比較的自由で、次第に各種作業所、教育施設、畑なども整備されてきました。しかし生活は単調で、目を癒やすものもなく、スポーツや遊技の道具にも不自由していました。若い人たちや子供には仕事や勉強がありましたが、年配で英語が不得手な日系一世にとっては退屈で辛い日々でした。そのような人たちが手作業でコツコツと作り上げたのがこれらの置物、装身具、遊び道具などです。土中深くから掘り出した貝などで作った装身具の緻密さ、朽木や廃材から掘りだした置物などの出来映えは素晴らしく、とりわけ動物や鳥の躍動感と表情は本物を目の前にして作ったかのようです。道具や材料が粗末でも、想像力を豊かに精魂を込めれば、人はこれだけの作品を作ることができるのです。 
            第3章 生活の記録 収容所内にカメラを持ち込むことは、一部に例外的に黙認されたことはあったようですが、ほとんど禁止されていました。そのために、アメリカ側が撮影した公的な写真などはあっても、強制収容所内での暮らしの実態を生き生きと伝える画像は乏しく、戦後のアメリカでもその真実はあまり知られていませんでした。しかし人は絵を描くことができます。子供が描いた純真で真摯な絵を見ればわかるように、絵を描くという創作行為は自分の目に見えるもの、あるいは、自分の身の廻りのものを描くことから始まります。多少の絵心がある大人たちが収容所内の生活や活動、そこから見える風景樹木を描いたこれらの絵画やスケッチは、たとえ意識的に収容所を記録することを意図した作品ではなくても、今日では収容所内での暮らしを知る貴重な歴史資料になっています。
             第4章 故国の文化  日本とアメリカは交戦状態で、収容所から出ることもできない人たちにとっては、再び故国日本に帰ることは絶望的だったかもしれません。しかし、日本人移民はもちろん日系アメリカ人も故国日本の文化と伝統を忘れることはありませんでした。ここにある手作りの仏壇、木製の刀、茶道具、着物姿の人形などの中から、厳しい生活の中でも自分たちのルーツを忘れない人間の心意気と尊厳が伝わってきます。1945 年の終戦によって強制収容の必要はなくなり、収容所は次々と閉鎖されました。人々は再び手荷物だけを持って帰宅を許されましたが、そこでも生活の基盤は破壊されていて、もう一度最初から出直す厳しい生活が待っていました。その手荷物の中にあり、新たな生活の中でガレージ等の奥でひっそりと眠っていたのがこれらの作品です。今日では、たとえ高価で贅沢なものではなくても、御遺族・御子孫の方々の大切な宝物になっています。 



強制収容について

メッセージ

関連サイト




作品写真:
  Photos by Terry Heffernan. Reprinted from
   "The Art of Gaman: Arts and Crafts from the Japanese American Internment Camps, 1942-1946"
     by Delphine Hirasuna, Ten Speed Press, c. 2005"




【 巡 回 展 情 報 】
東京展【会期】 平成24年11月3日(土・祝)~12月9日(日) 《 終了しました 》
【会場】 東京藝術大学 大学美術館
【主催】 東京藝術大学大学美術館、NHK
福島展【会期】 平成25年2月9日(土)~3月11日(月)
【会場】 こむこむ館
【主催】 こむこむ館、NHK福島放送局
仙台展【会期】 平成25年5月5日(日・祝)~5月18日(土)
【会場】 せんだいメディアテーク
【主催】 NHK仙台放送局
沖縄展【会期】 平成25年6月1日(土)~6月30日(日)
【会場】 浦添市美術館
【主催】 NHK沖縄放送局
広島展【会期】 平成25年7月20日(土)~9月1日(日)
【会場】 広島県立美術館
【主催】 広島県立美術館、NHK広島放送局

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