福島フォーラムで観た。思想家を映像で表現するのはかなりの困難だと感じた。昔観た、旧約聖書の「十戒」は海が裂ける描写が鮮烈だった。今回の映像では、孔子の一行が旅する過程で、海を渡る氷が裂け、大切に持ち運ぶ「論語」が海に沈むのを「顔回」が海に何度も飛び込み、論語を拾い上げる描写が、論語の大切さをシンボライズしていて印象に残った。
釈迦、キリスト、孔子、その他の後世に多大なる影響を及ぼした思想家は彼の発した言葉と行動が生きる真理を表現するからこそ、命が吹き込まれる。昨晩のNHKクローズアップ現代で放送されたステイブン・スピルバーグ監督「映画を観る観客の想像力とのコラボにより作品が製作される」と話してたが、どの様な素晴らしい作品でも観客の個人々の歴史が異なり、どのように作品を解釈するかは千差万別だ。アクション物等はイメージの共有化は容易だが、今回のような思想家の思想の表現の受け取り方の共有化はかなり困難と感じた。
近日中に「サルトルとボボワール」が放映されるが、楽しみだ。おそらくこの内容は二人の関係(プラトニックラブ)の描写で、二人の思想については表現が簡単だと予測する。
紀元前501年の中国。晋・斉・楚の大国3国に隣接する小国・魯の国政は、権力を握る三桓と呼ばれる3つの分家により混乱していた。君主・定公(ヤオ・ルー)は安定した国を築くため、孔子(チョウ・ユンファ)に大司寇の位を授ける。孔子はその期待に応え、次々と改革を進める。殉葬など古い慣習の撤廃や新しい礼節の制定だけでなく、斉との同盟条約を無血で締結させ、外交でも力を発揮した。孔子の非凡な才能は各国に伝わり、他国の為政者は孔子に関心を寄せる。なかでも衛の君主・霊公の妻で実質的な権力者である絶世の美女・南子(ジョウ・シュン)は孔子を気に入り、自国に引き込もうと画策する。衛や斉から孔子を招聘したいという書簡が次々と届き、孔子の功績は季孫斯(チェン・ジェンビン)ら三桓も認めるところとなる。紀元前498年、孔子は国相代理となる。孔子は国相代理として、三桓の影響力を弱めようとひそかに動き出す。しかし、孔子の弟子・公伯寮の密告により、そのことが三桓に知られてしまう。三桓は定公を抱き込み、孔子を魯から追い出す。孔子は家族を残し旅に出る。しかし、顔回(レン・チュアン)や子路をはじめ多くの弟子たちが合流する。孔子たち一行の諸国巡遊の旅の先には、数々の出会いと別れのドラマが待ち受けていた。
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