2011年6月11日土曜日

 今日、大震災後、久しぶりに伊達市で放射能で話題に成っている地域の霊山児童館へ、子供将棋のボランテイア指導(共に楽しく遊ぶ)に行きました。30人位のお母さんと一緒の0歳児、幼稚園児から中高生の子供達が、バスケットボール、トランプ、ゲーム等で楽しく遊んでました。 

 館長の話ですと、毎日、児童館屋外の放射線濃度を測定してるそうで、今日は2.0マイクロシーベルとだったそうです。以前は屋外で楽しく遊んでましたが、今は屋内でしか遊べません。
殆ど子供が集まっていないのではと心配してましたが、逆に屋外で遊べない為、昨年設立された綺麗な環境の室内で遊べる本館は子供の隠れた人気スポットと成ってました。

霊山児童館
所   在  伊達市霊山町掛田字高ノ上10番地3(掛田小学校 南側)
 電話番号  024-586-3622



保護者の皆さまへ  「将棋の特性が、子ども達の健全育成
にとても役立っている」 と提唱する安次嶺教諭のお話を紹介します!


「今、なぜ将棋が注目されるのでしょう?」
一人一人の能力を育成する、伸ばすことだけに必死になっていた教育界にも、「いやそれだけではだめだ、自分が獲得したものを上手に人に伝え、教える=“教え合うこと”こそ学
校教育の持つ本質だ」と原点に返っての出発が提唱されています。 そこで、この81マスの小さな盤面に広がる「将棋の小宇宙」に注目が集まってきているのでしょう。「考えることをしなくなった現代」に警笛を鳴らし、必死に一つのことに取り組む姿勢を養う。そして、考える姿から学び、伝え合う力、教え合う素晴らしさを実体験できる将棋が今ブームになっています。将棋の実体験で、「負けを認めて前に進む勇気」を今の子ども達に育みたいと思っています。

「3つの礼」

将棋には3つの礼があります。初めの礼は「お願いします」の礼、次は、投了の「負けました」でお互い行う礼。そして、駒を一つの箱にしまった後で言う「ありがとうございました」の礼。

将棋は、対局した駒達が一つの箱にお互いが一緒になりしまわれます。これも日本の美学、まさに伝統文化です。将棋をすることで、お互いを認め合い、切磋琢磨することで精神的にも成長していくことができます。

『号泣のあの子』

それは、2回戦が終了した時でした。一人の子が号泣しています。初戦に続きまたもや負けてしまったのでした。あきらかに自分の負けに対する不甲斐なさのため、悔し涙が流れている顔でした。近づいてみる

と大きな瞳に一杯涙をためて私に訴えるような表情で助けを求めているのでした。私は「将棋は負ければ負けるほど強くなるゲームなんだよ」「君は偉いね! きっと強くなるよ!」と慰めの言葉をかけたのです。すると、隣の子がすかさず「そうだ、そうだよ! 俺も2連敗やで〜大丈夫! 大丈夫!」と独特の関西弁で慰めてくれたのでした

するとその子は少し安心したように、胸の対戦カードに判子を押してもらい、次の対戦を決めるために立ち上がったのです。私は後ろからその姿を追い、スタッフのお姉さんの列に並ばせたのです。するとそのスタッフは、「大丈夫よ! 次はがんばってね!」と励ましの言葉をかけてくれたのです。私はその子の頭をなでてその場を立ち去り、高学年部門へ向かいました。

3回戦が終わった後、あの子のことが気になり、もう一度低学年部門のフロアに戻ろうとした時でした。「ぼく勝ちました」とあの子が笑顔で話しかけてきたのでした。「それはよかったね」と言った後ろには、その子の両親が笑顔でお辞儀をしている姿がありました。 関係者の心配り、スタッフの一言、友達の一言、両親の見守り、などがこの大会の『将棋で「ココロ」を育てたい。』というメッセージになっているのです。

「無言の伝え合い」

将棋は、常に最善手を模索し合う競技と言い換えることもできるかもしれません。一つの勝ちという目標を対局者二人が模索し合う中で相手との阿吽の呼吸、無意識の伝え合いがなされていることは、実は相手に勝つのではなく、自分の心に克つのだということがわかってきます。まさに将棋は無言の伝え合い、学び合いなのでしょう。 きっと、あの涙はその子にとって大きな心の成長になったのだと思いました。

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