2011年6月23日木曜日


   「想定外」
山では生死を分ける体験をするわけですから、
どんなことでも対応できる
準備や用心をしておく必要があります。

     すべて自己責任において
     最悪を想定しておく必要があります。


     最近、「想定外」という言葉をよく耳にしますが、
     厳しい言い方をすれば、
     想定しないこと自体が問題ですし、
     単なる言い訳でしかありません。


     山ならば死を意味します。


           塩沼亮潤(慈眼寺住職)
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片道24km、高低差1,300m以上の山道を16時間かけて往復。
1,000日間、9年の歳月をかけて4万8,000kmを歩く大峯千日回峰行。

山では生死を分ける体験をするとは、
この極限の行を満行した塩沼亮潤師の体験から来る実感です。


「大自然の中で修行するということは、
 大自然の懐の中に入っていくことです。
 ですから、生死を分けるような体験を何度もするわけです」


「その時いつも心に感ずるところは、
 ただただ自分の至らなさを反省する。
 そういうところに、気持ちが行き着くと思うんです」



この度の震災に伴う原発事故では、
関係者から「想定外」という言葉が何度も発せられ、
その対応ぶりに不信感が集まりました。

このことは私たちに、大切な教訓を
与えてくれているともいえます。

自分の任務に対して、
初心を忘れ、傲慢、マンネリに陥ることなく、
日々謙虚に、緊張感を失わずに邁進してゆきたいものです。

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